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厚生労働省独立行政法人・公益法人等整理合理化委員会傍聴記(その2)

厚生労働省独立行政法人公益法人等整理合理化委員会」で、個々の独立行政法人のヒアリングが行われたのが10月19日の「第3回委員会」からだ。この時点(正確には第1委員会直後の9月17日)で菅内閣改造のため厚生労働大臣長妻昭氏から細川律夫氏に変わっていた。長妻氏の諮問機関として設置された委員会なので、今後どうなるか? が心配されたが、委員会自体は引き続き開催されることになった。

ただ、最終取りまとめまでのスケジュールの短期化や「高齢・障害者雇用支援機構」のヒアリングが無くなるなど、見方によっては「圧力」と取られかねない事態となったのは前回に書いたとおり。

第3回委員会でヒアリングのトップバッターとなったのは「独立行政法人国立病院機構」だ。

ちなみに病院関係ヒアリング、資料請求について、松原聡委員からポイントをまとめた資料が出ていて、ざっくりと書くと「民営化や地方移管が困難であることが明らかになるようなデータをそろえる」のが独立法人側のプレゼンの核になる。それを元に妥当性を委員会が判断するという流れだ。

国立病院機構は理事長が中心となってプレゼンを行った。国立病院機構はすでに意識を民営に近いものにしているということを強調していた。理事長から「まず非公務員化を考えてもらいたい」という発言も出ていた。

債務も7千600億円から2千億まで減らしているという。成功要因は「意識改革」だという。意識改革だけでそれだけの成果が出るのは、今までどんな経営をしていたのか? という個人的な感想はさておいて、実績を上げているのは事実のようだ。収益総額に対する運営費交付金・補助金の割合は1%程度であり、運営費交付金・補助金に依存した病院運営は行っていない、と資料にもある。現在は国からお金が入ってるのではなく、国に持ち出ししているかたちになっている。

機構側によると、「『国立』病院機構の価値は、ネットワークにあるのではないかと思っている」という。臨床研究、急性期、慢性期を取り扱う144の病院がネットワークで繋がり、それが独善的にならないというメリットになっていることを強調していた。さらに資金的な相互援助もある。「ネットワークは国の資産として、非常に有用であり、国の医療の質向上につながる」という発言もあった。

委員からは、「国立病院としてネットワークが大事というのは抽象的。ネットワーク結ばれているから良いとはいえない」などの発言もあった。

国立病院機構のヒアリングの印象としては、「非公務員化」発言にも見られるように、国の規制を外しさらに自由度をあげて貰いたいというように私にはとった。
(続く)
●「第3回厚生労働省独立行政法人公益法人等整理合理化委員会」参加委員

岩瀬達哉 ジャーナリスト

河北 博文 河北総合病院理事長

北沢栄 ジャーナリスト

長谷川 裕子 日本労働組合総連合会参与

結城 康博 淑徳大学総合福祉学部准教授

松原 聡 東洋大学経済学部教授

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