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厚生労働省独立行政法人・公益法人等整理合理化委員会傍聴記(その4)

第3回委員会で最後のヒアリングとなったのは、「(独)労働者健康福祉機構」だ。全国の労災病院などを運営している本部といっていいだろう。平成22年の予算は2685億円だが、労災病院事業に国費の投入はされていない。ただ、労災病院事業以外(疾病研究センター、予防医療センター、看護専門学校等)には国費が投入されている。

その内訳でいうと、疾病研究センターなどは194億円の予算で、そのうち108億円が国費。また未払賃金立替払事業の予算が266億円で、そのうち国費が202億円となっている。

ヒアリングでは労働者健康福祉機構の理事長から「高度な医療は不採算部門ではないかと思っている。約310億円の国費投入のうち3分の2は賃金未払治療に使っている」という発言があった。

労災病院では、入院患者度職業歴等のデータを230万件持っている。委員からは「このデータをフィードバックできているのか?」 という質問があった。理事長からは「なるべく早くIT化したい。コンピュータシステムの改良を考えている。本格的にはこれから」という回答があった。

また、「国立病院との連携は考えているのか?」 という質問もあったが、理事長からは「病院間の距離が4キロ以内の条件で、患者紹介、機器の共同使用などを検討している」と回答があった。

委員からは「労災病院は一般の人も扱えるようになった。労災病院とは何かが明確ではないので、それが分かるような資料を作ってもらいたい」という提案があった。

以上が第3回のヒアリングの簡単な内容だ。全体的な印象では「国立病院機構」が資料も整い優等生的だったのに比べ、「年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)」と「労働者健康福祉機構」が、プレゼンの内容も具体性に欠け、もっと詳細な資料がないと、委員側も判断できないと感じているようだった。

ヒアリングが終わった後、委員と事務局での話し合いとなったのだが、ここで問題になったのが12月までのラフスケジュールだ。第1回委員会では、12月に中間とりまとめとなっていたのが、第3回では12月21日に最終取りまとめとなっていた。このスケジュールでは公益法人について十分なヒアリングや議論ができない。

事務局(厚労省)からは、「独法についても年内に一端の取りまとめをお願いしたい。公益法人全体としてのあり方という議論はあると思う」という発言があった。

委員からは「年内で終わるとすれば、このスケジュールは反対。重要な公益法人を絞り込み、公的な資金や天下りの問題などしっかり議論しなければならない。当初のとおりのスケジュールを組んでもらいたい」という旨の発言があった。

いずれにせよ、限られた時間内で結果を出さなければならないということで、次回に向けて公益法人の取り扱いを中心としたリスケジューリングが行われることとなった。(続く)


●「第3回厚生労働省独立行政法人公益法人等整理合理化委員会」参加委員

岩瀬達哉 ジャーナリスト

河北 博文 河北総合病院理事長

北沢栄 ジャーナリスト

長谷川 裕子 日本労働組合総連合会参与

結城 康博 淑徳大学総合福祉学部准教授

松原 聡 東洋大学経済学部教授

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