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厚生労働省独立行政法人・公益法人等整理合理化委員会傍聴記(その7)

第4回委員会の最後のヒアリングとなったのは「労働政策研究・研修機構(JILPT)」だ。ここの業務の概要は、労働政策の総合的な調査研究。具体的には、労働行政分野の政策課題(雇用、労働条件、人材育成、労使関係等)について、厚労省の指示・要請に基づき、体系的・継続的な研究を実施し、政策の企画立案をサポートすることとなっている。

労働行政職員研修も柱になっていて、第一線の労働行政職員(ハローワーク労働基準監督署等)を対象に、一般研修・専門研修・管理監督者研修を実施することなどがある。労働大学校もこの機構の事業だ。

機構のプレゼンテーションの合間や後で、いくつかの質疑応答があった。まず、「労働政策研究は機構ではなく、国が直接が行うべきではないか?」という委員の質問に関して機構側は、「こうした研究機関自体は、各省が持っているという前提の上で、労働問題の特色として国だけではなくて、労使が判断していく部分がある。時には国にとって厳しいことも言わなければならない。企業の人事業務管理に深く関わることなので、仮に企業からヒアリングをしても、企業は労働基準法に違反しているようなことは絶対に言わないので、調査しにくい。労働組合などの実態を調査するには、国が直接やるには適切ではない」という主旨の回答だった。

「労使の機構側の調整というのは、どのくらいやるのか?」という質問に対しては、「実際に何か具体的な調整をするのではなくて、研究を中立に行う」という主旨の回答だった。
ラスパイレス指数の問題も指摘された。機構側によると「21年度については事務職については102.7、研究職については98.2という基準になっている。22年度は、調整中。諸手当は国と同一にした」という回答があった。これに対しては、委員側からどう調整しているのか、根拠を見るために資料請求の要請があった。

さらに委員から「本当に公正中立が保たれているのか? 政府批判的な研究があるのか?」という質問に対しては「政府とは微妙な立ち位置にあると思う」という微妙な? 回答だった。

企業に就労している人も、その多くが中小企業の従業員という事実もある。その場合、企業に組合がないことも多い。そこを踏まえて委員から「組合に入っていない中小企業の人の声は生かされているのか?」という質問があった。機構側としては、「そういう場は設定していないが、総合評価諮問会議で話している」という回答だった。

その他、同種の公益法人などとの関連性の質問などが出た。

最後に、労働格差、非正規労働者の問題に関する資料請求の要請が座長から出てヒアリング終了となった。(続く)
●「第4回厚生労働省独立行政法人公益法人等整理合理化委員会」参加委員

岩瀬達哉 ジャーナリスト

北沢栄 ジャーナリスト

長谷川 裕子 日本労働組合総連合会参与

結城 康博 淑徳大学総合福祉学部准教授

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