あるメーカーのラリーチームの関係者に「ターボをつければSOHCエンジンで十分だと思っていた」という趣旨の話を聞いたことがある。そのチームは、1980年代初頭にSOHCエンジンにターボチャージャーを装着したFR車でグループ4(当時の世界ラリー選手権で一番速いクラス)に参戦していた。
しかし外国のメーカーはDOHCターボ。しかも4WDが活躍しはじめたときで、そのメーカーのラリー車は活躍こそしたものの、優勝を果たすことができなかった。その反省もあったのか?そのチームは、数年後にDOHCターボエンジンを搭載した4WD車を開発し参戦、素晴らしい成績を残していく。
ただ、かつて「SOHCで十分」と言ったラリー関係者の見識が誤っていたのかというと決してそんなこともないと思う。その当時の国内のDOHCエンジンはSOHCエンジンよりも速いとは言い切れなかった。