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モーターマガジン社の協力を得て、『オートチョークの憂鬱:セリカ1600ST』というKindle本を出版しました。GTの書き間違いではなくてSTです。
物語としては、1980年代終盤、大学生の主人公が、セリカリフトバック1600STという旧車を手に入れ、さまざまな葛藤を抱えつつも、成長していく…というような感じです。
ちょっとネタバレっぽくなりますが、オートチョークを解説します。当時のエンジンは電子制御インジェクションではなく、キャブレター(キャブ)によって燃料供給をし混合気を作っていました。ただキャブだと冬季はガソリンが霧化しづらいために、そのままだとエンジン始動できません。
電子式インジェクションは自動でそれをやってくれますが、キャブレターの場合はチョークレバーをひっぱり、わざとベースの吸気量を絞ってガソリンを濃くする必要があります。で、エンジンが温まったらチョークレバーを戻します。
セリカ1600STのエンジンは2T-U型という直4OHVエンジンで、キャブレターはダウンドラフトのシングルでした。これがオートチョークを採用しており、チョークレバーを引く必要がないのは良かったのですが、古くなってくるとチョークが開きっぱなしになってエンジンが始動できないということがありました。
私もこのクルマに乗っていたのですが、何度かエアクリーナーの蓋を開けてチョーク弁を閉じてエンジンをかけた経験があります。たいした作業ではないのですが、友人の前などでやると、ちょっとクルマに詳しい風なふり?もできました。
オートチョークは便利だからというよりもチョークを無駄に引きっぱなしで走っているとガソリンの燃え残りが多くなるので、当時の排ガス対策の一貫として取り入れられた機構のようです。
ストーリーに戻ると、この当時は山中湖が全面凍結してワカサギ釣り穴釣りができたり、ホカロンが登場したり、なんとなく80年代末風味を出してみました。
ちなみにですが、このストーリの前段となる『カッパー色の一年:ランサーセレステ(昭和・平成3つのストーリーに収録)』、後段になる『80sモータースポーツダイヤリー:ジェミニZZ/R』もKindle出版していますので、合せてお読みいただければ幸いです。当時の若者のクルマとの付き合い方の一例として、お楽しみいただければと思います。


