自動車ライター飯嶋洋治のブログ

編集者、ライターです。「モータースポーツ入門」、「モータリゼーションと自動車雑誌の研究」(ともにグランプリ出版)、「スバル・サンバー 人々の生活を支え続ける軽自動車の半世紀」(三樹書房)、「きちんと知りたい!自動車エンジンの基礎知識」(日刊工業新聞社)など著書多数。たまにサーキットを走ります。

2019年11月2日の写真から。富士スピードウェイでスピンをしてタイヤにフラットスポットを作ってしましました。

タイヤのいち部分が真っ平ら(フラットスポット)になってしまいました。

この日は富士スピードウェイのスポーツ走行に来ていました。大分走り慣れてきてペースが上がってきた頃、最終コーナーを立ち上がると長いストレートの先に煙のようなものが見えました。「おそらくブレーキロックかなにかのスモークだろう」とあまり気にしないで、そのままストレートを加速していきます。

クルマがNB6Cロードスターなので、富士の長いストレートエンドでも160km程度。ブレーキングポイントは100m看板を過ぎた辺りになります。そこでアクセルペダルからブレーキペダルに右足を載せ替えた瞬間にクルマが滑り出しました。1コーナーは右のタイトコーナーなのですが、ノーズが一瞬左に向きます。

反射的にステアリングを右に切り込むと今度は右側に回転を開始。これも反射的にでしたが左方向にカウンターステアを切り(というか自然にそっちにタイヤが向いたという方が正確ですが…)、いわゆるドリフト状態になりました。

幸いにもコース上にとどまることができ大事には至りませんでしたが、ちょっと間違えば全損クラッシュになってもおかしくない事態でした。

原因は1コーナーのブレーキングポイントにちょうど前車の撒いたオイルがのっていたことでした。私が最終コーナーを立ち上がったときに見えたのは、オイルの煙だったわけです。通常ならばオイル旗が出て知らせてくれるところなのですが、前車の走った直後すぎて間に合わなかったというところでしょう。

その後、コースには赤旗が出て走行中止となりました。

写真はそのスピンのときにできたタイヤのフラットスポットです。コーナーに対して内側のタイヤ2本が使い物にならなくなってしまいました。それは仕方ないのですが、意外だったのがコーナーに対して外側(荷重がのる)のタイヤではなくて、内側のタイヤ2本だったことです。

その時の動画を見てみると、スピンが止まった瞬間にギギギっというタイヤの削られるような音がしています。外側にのっていた荷重が、ある程度スピードが落ちて内側に移ったときに削れたようにも感じます。


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理屈だけではなく、実際に体験しないとわからないことが多いですが、危険な思いはしたくないものです。