飯嶋洋治のブログ

自動車系の著者です。

サスペンションの一部としてのボディ②・自動車の基礎知識(58)

乗用車にモノコックボディが普及するまでは、ラダーフレームというハシゴ型のフレームが採用されていました。この方式は、現在でもトラックなどに使用されています。前後方向の太い梁(はり/サイドフレーム)が2本あって、それを横断する梁(クロスメンバー)によってつなげるというもので基本的には頑丈です。構造が単純なので製作に難しい技術はいりませんし、コストも低くできます。

きちんと知りたい!自動車サスペンションの基礎知識(日刊工業新聞社
ラダーフレームは頑丈で弱い?

ただし、剛性として考えると前後方向には強くても、ボディ全体で変形を抑えるモノコックに比べるとねじり方向に弱い面があります。絶対的な頑丈さで考えるとラダーフレームモノコックに勝るものの、サスペンションの動きに影響するフレームの変形の仕方ということで考えると、モノコックボディが勝っているということになります。

また、ラダーフレームは、フレームが床下を通るために、床面を低くすることも難しくなります。これは重心を下げたり、乗降性を重視したい乗用車には不利です。走行性能を考える重くなるので、どうしてもスポーティカーには向かないという面もあります。

きちんと知りたい!自動車サスペンションの基礎知識(日刊工業新聞社
フレームとボディの合せ技で剛性を保つ構造もある

床面を下げるということではペリメーターフレームというものがあります。これはフレーム(サイドレール)が車室を取り巻くように配置されていて、車室の床面がフレームの内側となり、車高を抑えることができます。ただし、ペリメーターフレームだけでサスペンションを支えられるほどの剛性はありませんから、その不足する部分をモノコックボディが補って、双方合わせて剛性を確保という感じになります。

モノコックボディは、箱を閉じて剛性を確保するイメージですが、それができないクルマにオープンカーがあります。最初からオープンカーとして設計されているクルマには、前後をつなげるバックボーンフレームを使用する場合もあります。ラダーフレームほどゴツくはありませんが、ボディ自体は軽くできてもバックボーンフレームがあることでオープンカーが意外と重くなるのはそのためです。