自動車ライター飯嶋洋治のブログ

編集者、ライターです。「モータースポーツ入門」、「モータリゼーションと自動車雑誌の研究」(ともにグランプリ出版)、「スバル・サンバー 人々の生活を支え続ける軽自動車の半世紀」(三樹書房)、「きちんと知りたい!自動車エンジンの基礎知識」(日刊工業新聞社)など著書多数。たまにサーキットを走ります。

2013年7月某日の写真から。友人からBMW M3をたまたま?購入する。

友人はステンレス加工会社を経営しています。M3を社屋内に保管していました。リアウイングは外して別保管。

エンジンはS14型2.3L直4DOHC16バルブで国内仕様では195psを発生しています。あくまでもスペック上ですが…。

放置状態だったE30 BMW M3を友人から購入したのが11年前の7月のこと。この頃、金銭的事情その他で、免許証を取ってはじめてクルマのない生活をしていたのですが、拙著「モータリゼーション自動車雑誌の研究(グランプリ出版)」も脱稿し、何か面白いクルマが欲しいなと思っていたころです。

かといって、正直言って新車にはあまり興味がわかないのと、現実問題として金銭的に厳しい。スポーティなクルマが欲しいとなると必然的に対象は90年代前後のクルマになってしまいます。周囲には「SW20のMR2あたりかなあ」なんて言っていて、ほとんど自分でもその気になっていました。

たまたまその年の7月の休日、昔の同僚で一緒にダートラをやっていたY君の経営する工場に遊びに行くと、ホコリまみれになったM3が置いてあります。グループA規定のWRC、JTC(全日本ツーリングカー選手権)、N1耐久と多くのモータースポーツシーンで活躍した名車です。

Y君は、「クルマを探している」と言う私に、「このクルマ、乗りませんか」と誘惑してきました。なんでも、もう一台チューニングしたM3を入手予定だとかで、「いらないんだったら部品取りにしちゃおうかな」などと言っており、私としては、「まだ動く個体を減らしてしまうのはもったいない」という気持ちが湧いてきました。

私は最初、「高いでしょ?」、「M3は維持が大変でしょ?」などとおよび腰でしたが、エンジンまでかけて、デモンストレーションをしてくれると、心が動きます。 ホコリをかぶっているとは言え、ガレージ内保管で、特に不具合もない状態(だとこのときは聞いていました。あとでちょっと大変でしたが)ということで、ひととおりメンテナンスして、ユーザー車検を通してしまえばいいのかなあ、となんとなく購入を決意してしまったのです。代金は11月に出るはずの単行本の印税で払うことにしました。

今にして思えば大胆な判断だったかもしれません。まあ、毎日が土日、休日のような時期だったからできた決断だったとも言えます。

👇️私の書いた本です。よろしくお願い致します。