飯嶋洋治のブログ

自動車系の著者です。

エンジンオイルの分類と粘度(2015年時点での記事です)。自動車の基礎知識(105)

エンジンオイルにはいくつかの規格と種類がある。オイル缶の表示にSF、SG、SH、SJ、SL、SM、SNなどがあるが、これはAPI(アメリカ石油協会)の定めたグレード(サービス分類)。 潤滑やシール(気密)ということから考えるとSGで最高レベルとなり、SHからSNは環境性能を強化したものとなる。

 

 

もう1つ、日米の自動車工業会で組織するILSAC(国際潤滑油標準化認証委員会)が認証する規格がある。こちらのほうがAPIよりも評価基準が厳しいといわれており、ILSAC GF-4やGF-5が高性能を示す。

きちんと知りたい!自動車エンジンの基礎知識(日刊工業新聞社)

選択の基準の1つとなるのがSAE(アメリカ自動車技術者協会)で定めた粘度指数だ。これはSAE5W-30、10W-40といった形で表示され、こうした表記をされるものをマルチグレードオイルという。シングルグレードのものはSAE30などの形で表記される。

きちんと知りたい!自動車エンジンの基礎知識(日刊工業新聞社)

マルチグレードオイルの「W」の部分はウインターの略で、左側の数値がウインターグレード、右側の数値がサマーグレードを表す。ウインターグレードの数値が小さいほど、寒さに対して強く冬期の始動性などにすぐれることになる。またサマーグレードの数値が高いほど熱に強いオイルで、いわゆる硬いオイルということになる。

きちんと知りたい!自動車エンジンの基礎知識(日刊工業新聞社)

マルチグレードオイルのベースとなるオイルの粘度は、左側のウインターグレードが示す。右側のサマーグレードの粘度は添加剤によって保たれる。 つまりオイルを長い間使用していると、添加剤の効果が薄れ、粘度がウインターグレードに近くなってくるという傾向だ。

もちろんふつうに市販されているものは、一般的な使い方をする限り5000km程度は十分に使用でき、性能が保たれているが、特にターボエンジンなど発熱量が多いエンジンの場合には、ウインターグレードが0などの数値の小さいものは避けたほうが無難といえる。