
オットーサイクルとは4サイクルのことで、1876年にドイツのニコラウス・オットーが作り上げたことからこの名称が付けられました。それ以前にベルギーのルノアールが実用内燃機関を作っていましたが、それは混合気を圧縮せずに大気圧で燃焼させるものだったために抵抗率でした。オットーが混合気を圧縮する方法を採用したことにより、効率が大幅に向上したのです。
オットーサイクルではシリンダー内をピストンが同じ距離を上下するので、圧縮比と膨張比が同じになります。これに対し、圧縮比よりも膨張比を大きくしたのが、ジェームス・アトキンソンが確立したアトキンソンサイクルです。
圧縮行程よりも膨張行程を長くするには、複雑なクランク機構が必要になり、高回転化が困難なことや、出力のわりに大型化してしまうことなどから、自動車用としては向いていないとされています。

それをもっと簡単な機構で実用したのがミラーサイクルです。これは米国人のラルフ・ミラーが考案したもので、吸気バルブの早閉じ、遅閉じによって実質的な圧縮行程を短縮しています。
もう少し具体的に説明すると、オットーサイクルでも回転数によっては吸気バルブを閉じるタイミングが下死点後となりますが、それをさらに遅くします。するといったん吸い込んだ吸気は、一部がインテークマニホールドに押し戻されますが、吸気バルブが閉まってから実質的な圧縮が始まるので、ピストンのストロークに対して圧縮行程が短くなります。
そういう意味では、もともとのエンジン排気量を小さく使うので出力が小さくなりますが、膨張行程では本来の排気量の働きをさせることになるために熱効率の点からは効率が良くなり低燃費につながります。
弱点は圧縮行程を途中からはじめるので吸気量が少なくなるとともに圧縮比も小さくなることです。そこで設計上の圧縮比を大きくしています。ハイブリッド用のエンジンなどでは12.5~13.0という高圧縮比となりますが、そういう理由もあるのです。

