自動車ライター飯嶋洋治のブログ

編集者、ライターです。「モータースポーツ入門」、「モータリゼーションと自動車雑誌の研究」(ともにグランプリ出版)、「スバル・サンバー 人々の生活を支え続ける軽自動車の半世紀」(三樹書房)、「きちんと知りたい!自動車エンジンの基礎知識」(日刊工業新聞社)など著書多数。たまにサーキットを走ります。

2018年7月16日の「動画」より。CRXデルソルの電動ルーフ開閉の儀。

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2018年7月に、ホリデーオートのホンダ特集のために、ツインリンクもてぎ(当時)のホンダコレクションホールの開館20周年イベントに行った時に撮影したものです。この時はホンダの歴代市販車両が実走したのですが、意外にも多くの注目を浴びたのがCRXデルソルの電動ルーフ開閉シーンでした。

デルソルは多くの観衆が見守る広場に出てくると、たまたま私の目の前に停車。そしてルーフ開閉のデモンストレーションが始まりました。私はスマホを取り出して、一番いい場所からそれを撮影することができました。

CRXという名がつくクルマとしては3代目となりますが、初代と2代目がFFスポーツとしてあまりにもインパクトが大きかったこともあり、デルソルは影の薄い存在になってしまいました。

一番スポーティなSiRに搭載されるエンジンはB16A型直4DOHCでもちろん可変バルブタイミング・リフト機構であるVTECを採用。最高出力/最大トルクは170ps/16.0kgm。車両重量は1090kgに過ぎなかったことで、三代目も十分にスポーティな性格を与えられていました。

ただ、どうしても従来のCR-Xの硬派なイメージから軟派なイメージになったことは、ファンには受け入れがたかったようです。さらに時代はバブル崩壊後。いわゆるSUVブームの波が来ており、クーペ市場低迷なども重なってしまったのは不幸でした。発売は1992年でしたが1997年には生産が終了、CR-Xの名前もここで消えてしまいます。

この電動ルーフですが、SiRだけに設定されており、正式には「トランストップ」と呼ばれました。電動でないものは手動で開閉することになります。

この動画を最初に掲載したのは私の個人のフェイスブックアカウントでした。けっこう多くの人が見てくれて、「なつかしい」とか「はじめて見た」などのコメントが付いていました。ただ旧知のレーシングカー設計者&ライターのK氏だけは、

「直交2軸の動きを組み合わせただけのトランクリッド自動開閉装置。あくまで、習作ですね」

と手厳しい?コメントを寄せていました。まあ単純といえば単純ですが、こういうのは見てて面白いのも事実なので、ゆるくいきましょう。