自動車ライター飯嶋洋治のブログ

編集者、ライターです。「モータースポーツ入門」、「モータリゼーションと自動車雑誌の研究」(ともにグランプリ出版)、「スバル・サンバー 人々の生活を支え続ける軽自動車の半世紀」(三樹書房)、「きちんと知りたい!自動車エンジンの基礎知識」(日刊工業新聞社)など著書多数。たまにサーキットを走ります。

ちょっとだけ乗ったクルマ(3)スバル・サンバー

所有したとまでは言えないが、1週間から1カ月くらい家にあったクルマが何台かある。その中で印象に残っているものを挙げていこう…という趣旨の記事の3回目はスバル・サンバー。3代目の末期で、年代的には1978年に登場した新サンバー550シリーズのマイナーチェンジ版となる。

 

私が学生時代の一時期、父が持っていたもので、普段乗りには使わなかったが、友人の引っ越しを手伝うのに2回ほど使った。当時の私自身のクルマはセリカLB1600STか、セリカ・カムリ1800XTのどちらかになると思う。

 

大学生当時、自動車免許をもっていて、一応クルマももっていたので、何かと運転手をさせられることが多かった。安いアパートからより安いアパートへ引っ越す友人も多く、そんなときは声がかかる。とはいえセダンやクーペでは積載が限られる。そんなときにたまたまこのサンバーが家にあったというわけだ。

 

とにかく、このサンバーは積載性が良かった。友人も狭いアパート住まいで、そんなにものも持っていなかったということもあるのだが、ほぼすべての生活用品がサンバーバンの中に収まった。軽ワンボックスというのは、ほとんど私の興味の対象外だったが、これ一台あれば便利だなとそのとき痛感した。

 

エンジンは550cc規格となっていたが、直2SOHCで28ps/6000rpmという貧弱?なもの。それでもローギヤードな4速MTで引っ張って走るのはけっこう楽しかった。ただ、杉並から浦安までの引っ越しをした際に、首都高湾岸線で横風を受けるとフラフラとして、けっこうやばいな…と思ったことも覚えている。

ちなみに、このサンバーで同級生の女の子の引っ越しも手伝ったことがある。同じサークルの子で、それまでも一緒に遊びに行ったり、ドライブに行ったりしていたこともあったので、気安く応じた。結局その子と二人っきりでアパートに荷物を運び込んで「はじめてのお客さん」としてもてなされた?青春ぽい思い出もあったり。まあ、相手はとうに忘れていているだろうが…。

 

で、このサンバー、いつの間にか父が処分していた。ある日、また引っ越しを頼まれたときに「サンバー貸して」と言うと「もうとっくに売っちまったよ」と言われ、妙に悲しかったような気がしたようなしなかったような…。

 

 

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