東京も桜が咲いたこの時期に「冬の時代」というタイトルもどうかと思うが、やはりクルマ雑誌は、現在冬の時代といっていいだろう。今、私のメインの仕事になっている『プレイドライブ』誌が今年度の8月号で休刊することになった。ラリー、ダートラ、ジムカーナといった、なかなか日のあたらないモータースポーツをメインに扱う雑誌の休刊は非常に残念だ。
休廃刊は、自らが編集長をした『スピードマインド』、副編集長をした『テクノオート』、フリーランス編集者&ライターとして携わった『キャルマガジン』、あとは創刊2号で無くなった『クラクション』などという雑誌で経験している。関係のある雑誌の休廃刊は5誌目となってしまった。
今年はアポロ出版の民事再生法申請があったり、他の自動車関係の出版社もかなり大変だといううわさも聞く。どの雑誌も売れていない。それは書店のクルマの棚のスペースの小ささ、人気の無さでも見て取れる。
ちまたで言われるように、クルマに興味を持つ若年層の減少、クルマに限らず、インターネットで多くの情報が得られてしまう現状、それを上回る質の情報を提供できない紙媒体、購入者の収入格差の増大などなど、雑誌の不振の理由を挙げればきりがないだろう。ただし、指をくわえてみていては明日は無いと肝に銘じたい。
ブログの一回目の執筆が冬の時代から始まるのも悪くないだろう。